skip to main contents.

株式会社東海理化 様 AWS環境のログコスト可視化・最適化と、運用基盤の継続的改善

コスト管理とガバナンス強化をご支援し、安定した運用体制と継続的な改善を推進

株式会社東海理化様(以下、東海理化様)は、人の意志をクルマに快適に伝えるヒューマン・インターフェース部品をはじめ、スイッチやシフター、キー、シートベルトなど自動車用部品の製造・販売において世界トップクラスのシェアを誇る企業です。
アジアクエストは、同社のAWS環境におけるログコストの可視化・最適化支援を一貫してご提供しています。このたびのご支援により、コスト構造の透明化・自動転送基盤の構築・ログ分析基盤の整備を通じて、運用負荷の軽減とガバナンス強化を実現しています。

Background & Purpose 支援の背景と目的

AWSコスト増大という課題への、迅速かつ本質的な対応

東海理化様では、クラウド活用の進展に伴いAWSの利用規模が拡大する中で、当初の想定を上回るコスト増大が大きな課題となっていました。特にログ管理サービスへのログ取り込み料金が増大した結果、ログ蓄積・取り込みの費用が月額数千ドル規模に達していました。
改善の方向性は見えていたものの、社内リソースが限られており実装に踏み切れない状況が続いていました。また、単なるコスト削減にとどまらず、推奨される設計への見直しや、運用負荷を抑えながら継続的に改善できる体制の構築も求められていました。
アジアクエストの現状分析から改善提案・実装まで一気通貫で支援できる「伴走体制」が決め手となり、本プロジェクトのご依頼をいただきました。

Role 役割

アジアクエストは、課金状況の調査から改善策の提示・実装まで一貫して担当しました。プロジェクトリーダー1名・システムエンジニア2名の体制で、お客様側のエンジニアと基本設計の確認や技術的判断を共同で実施。週1回の定例会議と進捗管理ツールを活用したリアルタイムな情報共有により、課題対応を実現しました。

【運用支援/改善提案内容】

①自動転送基盤の構築
長期保存が必要な監査ログなどを、より安価なAmazon S3へ自動転送する仕組みをStep Functions+Lambdaで設計・実装。転送欠落を防ぐリトライ処理・エラーハンドリングも組み込みました。その結果、ログ取り込み費用を大幅に圧縮しました。

②保管クラスの最適化
ログの性質を分析し、CloudWatch Logs の Infrequent Access クラスへ移行。取り込みコストの単価を引き下げました。

③ログ保持期間の最適化
「無期限」だった設定を、業務要件に合わせて14〜30日程度へ一括変更。蓄積コストの圧縮に寄与しました。

④ログ分析基盤の構築
AthenaとGlueを活用し、S3上のログをSQLで即座に検索・分析できる基盤を構築。コスト削減と検索利便性を両立しました。コスト削減への評価のみならず、検索性向上による運用の利便性向上についても、お客様から高く評価いただきました。

【システム構成】

case_tokairika_03

 

レイヤー 採用技術
ログ収集・自動転送 CloudWatch Logs + Step Functions + Lambda(Python)
コスト最適化ストレージ Amazon S3(IA)+ CloudWatch Logs(IA)
ログ分析・検索 Amazon Athena + AWS Glue
異常検知・通知 Amazon SNS + CloudWatch Alarms
セキュリティ AWS KMS / IAM

Brand Experience 導入による効果

具体的な調査と設定変更により、以下の効果が得られました。

  • 費用の適正化:高止まりしていたログ関連費用の削減見込みを可視化し、速やかなコストカットを実現。

  • 保守の効率化:ログの自動整理が可能になり、手動での管理や容量逼迫の懸念を解消。

  • 開発への集中:専門的な技術課題を外部へ切り出したことで、社内エンジニアが本来の開発業務に専念できる環境を提供。

  • 知見の蓄積:技術相談や定例会を通じた情報共有により、社内でのクラウド活用に関する知識向上を促進。


開発者は、ログのコストや保存容量を個別に管理・設定する必要がなくなりました。日々の調査時には、Amazon AthenaからSQLクエリを実行することで、数ヶ月前のログでも瞬時に検索・分析を行えるようになっています。また、新規アカウント発行時もアジアクエストが定義した標準構成に則るだけで、セキュリティが担保された環境が即座に手に入ります。
毎月のAWS利用料の変動に頭を悩ませる時間が減少しました。また、ログ管理のルールが統一されたことで、将来的なシステム拡張時にもコストが肥大化しにくいガバナンス体制が整いました。

Outlook for the future 今後の展望

今回の知見を、他システム・全社クラウド活用へと広げていく

今回の最適化で得られた知見を他のシステムや全社的なクラウド活用へと展開していきます。既存システムの効率化や最新IT技術の導入検討を継続するとともに、2030年に向けた中期経営計画「TRV2030」における「新領域(モビリティサービス)での価値創造」と、全社的なデジタル変革「TRX(東海理化・トランスフォーメーション)」を支えるサービス基盤(Bqey、Uqey等)の成長にも、技術面から貢献し続けます。
アジアクエストは、東海理化様のビジネス成長を技術面から支え続けるパートナーとして、より強固で柔軟なシステム環境の構築を共に推進していきます。

Testimonial お客様の声

本案件を通じて初めてアジアクエストさまと共に案件を進めさせていただきましたが、案件を実施する姿勢として「顧客課題を徹底的に理解」「顧客と同じ目線で解決を目指す」という姿勢に深く感銘を受けました。
時には弊社にとって耳が痛い内容であっても目的、ゴールを達成するためにははっきりと解決策をもって提言していただけており、頼れるパートナーとして活躍していただいています。
結果として「多数のプロジェクトを実施した経験」や「社内に蓄積している豊富なナレッジ」をもって弊社が気づいていない課題についても指摘いただき、大変感謝しています。
今後もアジアクエストさまを頼れるパートナーとして、さまざまなサービス展開を進めていく所存です。

株式会社東海理化
ニュービジネス開発部 サービス開発室 インフラグループ グループ長
宮部浩行

 

AWS Summitのアジアクエスト様のブースでお話ししたことがきっかけで、今回のプロジェクトをお任せすることになりました。
初対面からプロジェクトの進行を通して一貫して感じたのは、「こちらの実態を深く把握したうえで、物事を一緒に考えてくれる」という姿勢です。これが一番の魅力でした。
これまでもログ費用の削減は内部でも検討してきましたが、他社からの提案は、製品の売り込みや、運用の許容範囲を超えた機能削減など、実運用とのバランスが取れない、内部検討を超えないものが大半でした。
そんな中、アジアクエスト様はまず、弊社のシステム運用の実態や、過去に不採用となったフレームワークや施策の不採用経緯を理解することに十分な時間を割いてくださいました。その上で、実測値に基づいたコストパフォーマンスと実現性を兼ね備えた、机上論ではない「価値ある提案」をいただけました。
最新技術を追いかけつつも、質実剛健なソリューションを提示できる頼もしいチームとご一緒できたことを、非常に有難く感じています。今後も弊社のクラウド事業を支える「頼れる相棒」として、末永いお付き合いをお願いしたく思います。

株式会社東海理化
ニュービジネス開発部 サービス開発室 インフラグループ主任
森下泰博