西部ビル株式会社様(以下、西部ビル様)は、福岡県内で自社物件の賃貸を行う地域密着型の企業です。自社サービスの拡大に伴い、コーポレートサイトのリニューアルと、物件検索・確認ができるサービスサイトの構築を検討され、賃貸・不動産システムの開発実績が豊富なアジアクエストへご依頼をいただきました。
西部ビル様は、自社サービスの拡大と不動産事業の成長を見据え、以下の課題をお持ちでした。
これらの課題を解決するため、コーポレートサイトのリニューアルと、インターネット上で物件を検索・確認できる不動産ポータルサイトの構築を検討し、アジアクエストへご相談いただきました。
アジアクエストは、西部ビル様の課題を解決するため、エンドユーザーが利用しやすく、メンテナンスも容易なWebサイトの構築を検討しました。さらに、お客様のご要望をもとに具体的なシステムの提案を行い、コーポレート及び不動産ポータルサイトのユーザが閲覧するWebサイト部分においてはHubSpot「Content Hub」を、不動産ポータルサイトの管理側システムにはAWS(Amazon Web Services)を採用しました。
HubSpot「Content Hub」は、直感的な操作性と高いセキュリティを備えたウェブサイト管理ツール(CMS)です。シンプルなUIにより、専門知識がなくてもサイト更新やページ作成が可能で、運用負担を軽減します。
また、HubSpot内のMAツール(マーケティング)やSFAツール(営業支援)と連携でき、ウェブサイト訪問者の行動データを活用したマーケティング施策や営業活動の効率化が可能です。
さらに、SEOツールなどのマーケティング機能も統合されているため、Web集客の強化にも貢献できます。
これらの特長を活かし、西部ビル様の全国展開を支える基盤としてHubSpotを採用しました。
アジアクエストが独自開発したデザインテンプレートを活用することで、直感的で分かりやすいフロントデザインを実現しました。これにより、実装にかかる時間や人員を削減し、短期間での開発が可能となりました。
不動産ポータルサイトの物件登録・管理や検索の管理システム部分においては、フロントエンド、バックエンド共にAWSのサービスを利用し構築を行いました。ユーザーおよび管理者からのリクエストを効率的に処理するため、AWS Lambdaを活用したサーバーレスアーキテクチャを採用しました。
データベースにはRDSを用い、AWS Lambdaとの接続にはRDS Proxyを経由させ、接続の最適化を図り、パフォーマンスとスケーラビリティを向上させています。
物件登録に必要不可欠なAPIとの連携はAmazon API Gatewayを利用し、フロントエンド・バックエンドで外部APIを活用することで、管理画面で住所を登録すると物件の最寄り駅などが素早く表示される機能を実現しました。
また、管理画面側のユーザー登録、ログイン機能はAmazon Cognitoを用い、安全性の高い認証を可能にしています。
このアーキテクチャの採用により、エンドユーザーは「高速かつ高可用性のサービス」を享受でき、企業側は「コスト最適化、スケーラビリティ、運用負荷の軽減」を実現できるという大きなメリットのあるシステムを構築しました。
西部ビル様が登録した物件情報は、HubSpot「Content Hub」のモジュール機能内でJavaScriptを使用して取得され、ページ上に動的に表示される仕組みになっています。
また、コーポレートサイトからのリクエストは、Route 53のDNS設定を通じてCloudFrontへルーティングされるため、高速なデータ配信が可能です。これにより、大量の物件情報を読み込んでも遅延が少なく、快適に閲覧できるサイトを実現しました。
さらに、CloudFrontはAWS WAFと連携できるため、悪意のあるトラフィックをブロックし、システムのセキュリティを強化することも可能です。
西部ビル様は、福岡を拠点としながら、九州全域、さらには全国への事業拡大 を見据えています。今回のシステム導入により、以下の効果が期待されます。
また、導入後は、西部ビル様の業務に適した運用環境の整備も支援いたしました。
エンドユーザーへの物件紹介が効率化され、業務効率の改善が見込めそうだというお声をいただきました。また、今後保有する物件が増えた際も、容易に管理ができそうだというポジティブなフィードバックを頂いております。