導入事例

NTT西日本グループ様 ビジネスチャットシステム『elgana(エルガナ)』を支えるAWS環境の運用改善・最適化、SRE技術支援

作成者: AQ|Feb 5, 2026 9:03:13 AM

運用・監視・セキュリティ強化をご支援し、システムの安定稼働と継続的な改善を推進

NTT西日本グループは、通信・ICTサービス・ソリューションを通じて、社会や地域が抱える課題の解決に取り組む企業です。
アジアクエストは、NTT西日本が提供するビジネスチャットシステム『elgana(エルガナ)』を支えるAWS環境の運用改善・最適化およびSRE技術支援を、NTT西日本グループ企業のNTTビジネスソリューションズ株式会社 (以下、NTTビジネスソリューションズ) とともに、一貫してご支援を提供しています。このたびのご支援により、インフラ環境の運用・監視・セキュリティ強化を行うことで、システムの安定稼働と継続的な改善を推進しています。

※SRE(Site Reliability Engineering)とは
ITシステムの安定運用を実現する手法。監視や自動化により障害を未然に防ぎ、迅速な復旧を可能にすることで、サービスの信頼性向上と業務効率化を支援します。

Background & Purpose 支援の背景と目的

AWS運用におけるスピーディーな課題への対応

NTT西日本が提供する「elgana」は、ビジネス向けに特化したチャットサービスです。
数多くの導入実績を誇る信頼性の高いコミュニケーションプラットフォームであり、様々な業種・業態のお客様にビジネスチャットとしてご利用を頂いているほか、公務の場における緊急時の連絡手段としても利用されるミッションクリティカルなシステムです。
本サービスは、2022年に他クラウドからAWSへのリホストを実施。その後も継続的にモダナイゼーションを進め、ビジネスコミュニケーションの基盤として更なる進化を遂げています。
AWSへの移行後も安定した運用を維持するだけでなく、非機能要件に関連する課題に迅速に対応していくためには、AWSに関する高度な専門性を持つパートナーの支援が不可欠でした。
そこで、AWS伴走支援で多くの実績を持つアジアクエストに「elgana」システムの運用改善、最適化支援のご依頼を頂きご支援をしております。

Role 役割

アジアクエストは、お客様のSREチームを伴走ご支援し、SREチームのメンバーとしてお客様とともに日々発生する運用上の課題に対する改善提案や改善の実施および、システムの安定稼働と継続的な改善に取り組んでいます。

AWS環境の現状調査と課題解決に向けた改善案の提示

AWS環境の調査に着手し、お客様の課題に対して、AWSのサービスを利用した改善案を提示しました。
初期は週に数回の定例会議、移行完了後は週1回の定例会議を実施していく中で、構成変化などによって生じる課題などに都度調査・ご提案をさせていただいております。
SIEM on OpenSearchを既に実装されておりましたが、デフォルト設定の状態で適切な設計等がされていない状態であったために、分析対象となるデータの選定や分析に必要なスペックの確保、実運用開始時のSIEMにおけるアクセス権限の設定などについて、お客様と協議を重ね、一つずつ課題を解決してまいりました。
また、利用状況の変化に伴うコスト高騰などに対する原因調査と、以下に記載のいくつかのコスト最適化案のご提案および実装によってコスト削減を実現しました。

システム概要

アジアクエストが、運用改善提案や最適化支援を行った具体的な内容や対応は以下の通りです。

 

【運用支援/改善提案内容】
①ログ分析
SIEM on OpenSearchを採用し、ログなどから収集した情報を可視化
②セキュリティ対応
GuardDutyの脅威検出イベントの検知、Amazon Detectiveの評価・検証を行い、各環境で有効化
③コスト最適化
コスト異常検出のメッセ―ジ通知を実装、コスト最適化案のご提案
④SRE技術支援
AWSリソース/アプリケーションのデプロイ作業、障害調査、各種改善作業、ミドルウェア、DBのアップデート対応
【システム構成】

elgana環境のシステム構成と改善提案内容は以下の通りです。

①ログ分析

ログ分析基盤として、低コストで迅速に構築でき、必要な機能が網羅されていたことから、SIEM on OpenSearchをご活用いただいております。
「elgana」環境では、1日に数百GBのログが出力されており、全てのログをOpenSearchに取り込むことは費用的にも現実的ではなかったため、インデックスローテーション間隔/シャード数の設計、インスタンススペックの見直し、分析に必要な取り込み対象のログの選定、ダッシュボードの作成などをPoCを通じて支援いたしました。

②セキュリティ対策

セキュリティアラート通知については、お客様のセキュリティ要件に基づき、不正や異常の検出が求められていたため、ログインイベントや脅威イベントを通知し、セキュリティリスクを検出可能な仕組みをご提案させていただいております。

さらに、セキュリティインシデント調査については、GuardDutyで脅威イベントが検出された際に、VPCフローログを分析したいという要望(特にアウトバウンド通信の異常)に対して、OpenSearchの利用を検討しました。
しかし、ログ量が多く、可視化にコストがかかるという課題があったために、まずは設定が容易で可視化も可能なAmazon Detectiveをご提案いたしました。

③コスト最適化支援

コスト最適化支援のために、AWS Budgets、Cost Anomaly Detectionの通知設定を行い、早期に異常を検出できるようにしました。これまでにNAT Gateway、S3、CloudTrail、Data Firehose、AWS Config、CloudFrontなどの利用料の高騰を検出し、原因の調査と対処方法のご提案をさせていただきました。

【提案例1】NAT GatewayからVPCエンドポイントへの切り替え
ECS on Fargateでバッチ処理を行うコンテナのデプロイ頻度が増加したことに伴い、NAT Gatewayの料金が高騰していることを確認したため、データ通信量がより安価なVPCエンドポイントへの切り替えをご提案させていただき、データ通信量の費用削減を実現しました。
【提案例2】AWS Backup for S3の設定見直し
S3バケットに対するAWS Backupの設定を定期的バックアップから継続的バックアップに変更することで、S3リクエストが削減でき、S3リクエストに関連するCloudTrailデータイベント、GuardDuty S3 Protectionの費用削減を実現しました。
【提案例3】CloudFront Security Savings Bundleの利用
増加し続けるCloudFrontの利用料削減案として、CloudFront Security Savings Bundleをご提案させていただき、CloudFrontの利用料を年間で約30%の削減を実現しました。
④SRE業務支援

2025年からは、別ベンダーが担っていたSRE業務を引き継ぎ、システムの安定稼働と継続的な改善に取り組んでいます。

SREチームの主な業務としては以下の通りです。

AWSリソース/アプリケーションのデプロイ作業(Terraform,CI/CD,Ansible)
障害調査
ユーザー問い合わせ対応
運用業務改善/ログ運用改善
資材デプロイ/各種ドキュメント整備
ミドルウェア、DBアップデート対応

Outlook for the future 今後の展望

今後もモダナイゼーションを加速しながら、アーキテクチャーの改善活動を続けていく

elganaプロジェクトでは、“イケてる elgana”をお客様へ届け続けるために、モダナイゼーションを加速しながらアーキテクチャーの改善を重ねていくことを考えられております。
アジアクエストは、常に変化・進化し続ける「elgana」を支える共創パートナーとして、
引き続きお客様と対話を重ね、課題解決やサービス向上に向けたご支援に努めてまいります。

Testimonial お客様の声

elganaプロジェクトでは、開発・リリース速度を最優先していたため、サービス基盤の構築・運用において次の課題を抱えていました。

1. 構築を優先するあまり、監視やコスト対策の仕組みの強化が必要な状態だった
2. リリースサイクルを加速する過程で、属人的な業務が増加した

こうした状況を踏まえ、アジアクエスト社から当社のニーズに即した現実的な提案をいただき、まずはコスト対策と監視体制の強化において効果が現れました。
さらに、構築・運用をアジアクエスト社に集約したことで、コード化と可視化が進み、属人的な要素が排除され、以前よりも安定した構築・運用が実現しています。
私たちは、単なる業務委託ではなく、elganaのサービス基盤を共に創り上げる「真のパートナー」として、アジアクエスト社の存在を心強く感じています。