導入事例

NTTビジネスソリューションズ株式会社 様 ITヘルプデスク業務向け 生成AIチャットボットPoC構築支援

作成者: Admin|Jun 3, 2026 5:00:00 AM

AQ-AIエージェントを活用し、約4か月の短期間でPoCを成立。

公開Web前提の基盤整備からトライアルまで一貫伴走

NTTビジネスソリューションズ株式会社様(以下、NTT BS様)は、日々多くの問い合わせが寄せられるITヘルプデスクの対応業務を自動化・効率化するため、生成AIを活用したAIチャットボットのPoC(概念実証※1)環境構築と、運用・コスト最適化のコンサルティングを必要とされていました。
アジアクエストは、自社が独自に開発しているAIエージェントテンプレート「AQ-AIエージェント」を活用することで約4か月の短期間でPoC環境をご提供。AWS環境構築からAI実装、セキュリティ対応、お客様への技術引き継ぎまで一貫してご支援いたしました。

※1 PoC(Proof of Concept):新しい技術や構想の実現可能性を検証するための試作・実証段階のこと。

Background & Purpose 導入の背景と目的

定型問い合わせの自己解決誘導と、お客様接点の拡大(利便性向上)

ITヘルプデスクの現場では、ログイン方法やパスワード忘れ、各種操作手順といった定型的な問い合わせへの対応業務が大きな負担となっているケースが少なくありません。加えて、多様化するライフスタイルや迅速な自己解決を好む現代の利用者のニーズに即したサポートチャネルへの転換も、多くの現場で課題となっていました。
こうした課題を解消するため、各種ITサービスを展開されているNTT BS様は、利用者の利便性向上と運用負荷の軽減を同時に実現することを目指し、問い合わせ対応をAIチャットボットで自動化するPoCの実施を決定。本プロジェクトの支援パートナーとして、アジアクエストへご依頼をいただきました。
アジアクエストが独自で開発するAIエージェントテンプレート「AQ-AIエージェント」を活用することで短期間でのAI活用を可能にする提案ができたこと、そして提案のスピード感がご依頼の決め手となりました。

Role 役割

Amazon BedrockとAWS CDKでAIチャットボットを短期構築。

PoC運用から内製化支援まで一貫伴走

PM・リードSE・インフラSE/PG・アプリPGの4名少数精鋭体制で、要件定義から運用準備までを一貫してご支援。PMが進行管理・コスト最適化提案・引き継ぎ計画までを統括し、各エンジニアが設計・実装・データ分析といった対応を分担することで、短期間でもスピードと品質の両立を目指す推進体制を整えました。
コミュニケーションは週2回の定例打ち合わせを基本に進行。単なる「発注者と開発ベンダー」ではなく、技術パートナーとしてお客様のインフラチームおよび運用チームと密に連携し、コスト最適化や内製化に向けたディスカッションを重ね、お客様が自立して運用できる体制づくりまで伴走しました。
プロジェクトの流れは、重厚な要件定義は設けず、アジャイルに4フェーズで進行しました。

①アーキテクチャ設計
利用者の個人情報など機密データを安全に扱うため、NTT BS様の要件に合わせた設計システムアーキテクチャの基本設計と、運用に耐えうる非機能要件の策定をスピーディに行いました。
②クラウド環境構築・AI実装
「AQ-AIエージェント」を基盤に、AWS CDKによるIaCでクラウド環境を自動構築。Amazon Bedrockを活用したRAG構成のAIチャットボット機能を短期間で実装し、追加サービスもすべてコード化して取り込みました。
③公開運用を前提とした品質・運用準備
PoCでは「しっかり作りこむ」よりも まず公開できる状態に仕上げる ことを優先し、インフラ・アプリ双方の改修対応を進めました。お客様と二人三脚で、短期間でも 運用可能な状態への前進 を目指しました。
④ナレッジトランスファー・継続改善の土台づくり
お客様が自立運用に乗り出せるよう、AWS CDKのデプロイデモやセキュアなログイン手順など実践的なハンズオンを提供しました。

システム概要

深夜・早朝でも自己解決できる手軽なユーザー体験

利用者が、不明点に直面した際、画面上のチャットボットに質問を入力すると、組織固有のFAQ等のナレッジを元にAIが自然な日本語で即座に回答します。深夜・早朝でも自己解決でき、オペレーターを介さずにスムーズに手続きを進められます

ログイン&認証画面
チャット入力画面
管理側 FAQ管理&チャット履歴一覧画面

技術概要

AIチャットボット実装(Amazon Bedrock + RAG構成 ※2)
セキュアなAWSインフラ構築(IaC ※3 / フルマネージド)
公開運用を前提とした品質・運用準備
ナレッジトランスファー・継続改善の土台づくり

 

公開環境としての運用を前提に、セキュリティ強化(例:多要素認証、監査ログ、脅威検知など)を含めて、運用できる形に整えました。さらに全構成をコード化することで、今後の仕様変更時にも迅速・正確に環境複製できる土台を整えています。

※2 RAG:FAQなど自社固有のデータをAIに参照させて、より正確な回答を生成させる手法。 ※3 IaC:インフラ構成をコードで記述し、自動構築・管理する手法。

その他ご提案内容

コスト最適化ロードマップ:独自に抽出・分析した利用データを元に、ビジネス影響を最小化する削減案を複数ご提示。
データドリブンな運用改善:チャットログ分析により、AI回答精度の継続的改善施策をご提案。
内製化支援:AWS自動構築のハンズオンや安全なログイン手順のレクチャーを通じ、お客様が自立して運用できる体制づくりをご支援。

Brand Experience 導入による効果

複数拠点でPoCを開始。本格展開に向けた土台を整備

タイトなスケジュールのなか、複数拠点でのPoCを開始。「利用者がどの時間帯・どの導線でチャットボットを利用するのか」「どのFAQが不足しているのか」といったリアルな生データを収集できる体制を整えました。AIの精度検証やコスト最適化を「データ駆動」で推進できる土台を整備できたことが、本プロジェクトにおける主要な成果です。
また、AWS CDKによるIaC化とナレッジトランスファーにより、お客様自身が自立して環境構築・運用を行える内製化の足場も同時に実現しました。

Outlook for the future 今後の展望

データ駆動で進める、継続的な改善

利用データ(解決率、AI回答傾向など)と現場フィードバックを元に、回答品質の継続改善や運用最適化を検討しています。

ビジネスへの期待インパクト

ITヘルプデスクへの問い合わせ対応の効率化に貢献するとともに、時代にマッチした手軽なサポートチャネルを提供することで、ユーザー体験(UX)を向上させ、サービスの利用満足度向上に貢献します。

Testimonial お客様の声

本システムご利用中のお客様のご感想

私たちは、主要サービスとしてお客様のIT基盤の監視・運用とITヘルプデスクを担っており、安定稼働の維持とお客様満足度の向上に日々取り組んでいます。その中で、問い合わせ対応の利便性をさらに高め、お客様接点を拡大するための新たなチャネルとして、AIチャットボットの導入を検討しました。
今回のPoCは、短期間で「設計→実装→運用準備」を同時並行で進める必要がありました。そうした状況の中で、RFPで複数社へ募集し、提案内容を比較評価したうえで、要件適合性と実現性・拡張性の観点からアジアクエスト様を選定しました。私たちの要求事項を素早く理解していただき、要件にマッチした将来性のある提案をいただけた点が選定の決め手でした。
「AQ-AIエージェント」を起点にPoCの立ち上げが加速し、アジャイル型の開発スタイルにより、短いサイクルで実装と確認を回せたことで、短期間でも着実に前に進める手応えがありました。
プロジェクト管理の面でも、週数回の定例に加えてタイムリーなコミュニケーションで状況と課題を共有できました。関係者が多い中、WBSを意識したプロジェクト運営で全体を前へ進めることができ、対応に時間を要する工程については、必要なリードタイムを事前に意識合わせしたうえで予定を組むことで、主要マイルストンに遅れを出さずに到達できた点は大きかったと感じています。
公開Web前提である以上、監視・ログ・監査の観点を含めて運用できる形に整えることも重要でした。運用前提の提案により、私たちの監視運用基盤へ即時対応が可能なように設計されていたため、PoCの段階から運用まで含めて成立させられた点は大きな価値でした。
AIで解決できない問い合わせをオペレーターへ引き継ぐ導線づくりと、現場オペレーションの立ち上げまで短期で成立させられたことも、私たちの強みが出た部分だと感じています。AIチャットボットとオペレーター(有人)を組み合わせて運用として回せる形をPoCで確認できたことは、次の検討に向けた前進でした。
これまで私たちのAWS構築はGUIベースが主体だったため、アジアクエスト様のサポートを通じてIaCの概念を取り込み、再現性・変更容易性の高い形へ移行できたことも主要な成果です。
ナレッジトランスファーとして、PoC終了後も私たちで検証・テスト・改善を継続できる状態を整えてもらえたことが非常に大きいです。UIの微調整や、RAGのナレッジ更新・チューニングといった改善作業を、今後も次のアクションとして回していける前提ができました。
今後は、PoCで得られた利用データと現場のフィードバックを起点に、回答品質や運用の最適化を継続的に進め、お客様満足度のさらなる向上につなげていきたいと考えています。

 

NTTビジネスソリューションズ株式会社
カスタマーサクセス部 マネージドサービス部門
マネージドオペレーションセンタ(大阪)
担当課長 岡本 亘浩