鹿島建設株式会社様は国内トップクラスの大手総合建設企業です。建設現場において人、モノ、建設機械の位置や稼働状況を、気象、交通情報などの環境情報と併せて一元管理できる統合管理システム「Field Browser®」(フィールドブラウザ)のシステム開発をアジアクエストが支援しました。
鹿島建設株式会社様は、建設現場の複雑な状況やその変化に迅速かつ適切に対応しプロジェクトを推進するため、さまざまな取り組みを進めています。現場でのスムーズな意思決定には、作業者や機械、天候などの多様な情報を的確に把握することが不可欠です。特に、現場に足を運んで確認しなければ得られない情報や、全体像を俯瞰して理解するための情報が必要である状況では、現場の「見える化」が重要な課題となっています。
この課題に対応するため、鹿島建設株式会社様では、現場で発生する膨大な情報をデジタルデータとしてクラウドに収集・保管し活用する「現場の見える化」に関する様々な取り組みを実施しています。
その取り組みの中で、人や建設機械の位置情報や作業状況を把握するため、ICT機器やセンサーを活用したデジタル化を進めています。しかし、これらのシステムが特定用途に特化しているため、個別管理されることが多く、データの一元管理や運用効率化が求められていました。
アジアクエストは、鹿島建設株式会社様のプロジェクトにおいて、プロジェクトマネージャー、システムエンジニア、フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアの4名体制で参画しました。プロジェクトの初期段階では、お客様との密なヒアリングを通じて、現場の課題やご要望を具体化し、要件定義を実施しました。
インフラにはAWSを採用し、分散管理されていたシステムデータを1つのデータベースに集約する設計を提案しました。フロントエンドにはReactを用い、直感的で使いやすいユーザーインターフェースを構築しています。
さらに、Google MapやハレックスAPI、GPSトラッカーなど、さまざまなデータソースを統合し、リアルタイムでのデータ表示を実現しました。
プロジェクト進行中は、お客様と週1〜2回の定期的な打ち合わせを行い、さらにTeamsを活用した円滑なコミュニケーション体制を確立しました。技術的な提案にとどまらず、より良い方法を模索しながら課題解決に取り組みました。リリース後もシステムの運用保守を継続し、お客様が安心してシステムをご利用いただけるよう、迅速なサポート体制を整えています。
今後は、現場からのフィードバックを受けて、操作性や機能性を改善するとともに、新たな技術を取り入れた拡張を進めます。
また、建設業界全体におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の加速に貢献すべく、より多くの企業様に価値を提供できるよう、さらなる改良と提案活動を展開していきます。
Field Browserを導入して以来、弊社の管轄現場ではリアルタイムで情報を把握できるようになり、生産性が大幅に向上しました。特に、人や重機・車両の位置情報及び稼働状況を的確に把握することで、迅速かつ適切な意思決定が可能となりました。また、体調異常アラート機能のおかげで、安全管理が一層効率的になり、安心して業務に取り組むことができます。アジアクエスト社様は新規サービスの連携開発も非常にスムーズで、弊社からの要望に対する柔軟なご対応には非常に感謝しております。Field Browserは今後のプロジェクトにも大いに役立つと確信しております。