【連載第2回】「構造BIMへの移行を組織設計から考える」
アジアクエスト(以下、当社)の代表取締役社長COO・藤田義崇による連載『真のBIM活用を実現する組織設計論』の第2回が、2026年9月30日付の建設データジャーナル(運営:建設データ株式会社)に掲載されました。(全5回・毎月連載)
国土交通省が2025年1月に実施した実態調査では、所属部署別のBIM導入率は意匠設計の78.5%に対し、構造設計は45.5%と最も低い水準にとどまっています。さらに、導入済みの部署のうち46.5%が「積極的には活用していない」と回答しており、ソフトの導入と業務への定着の間には大きな隔たりがあります。
一方で、2026年4月から建築確認におけるBIM図面審査が始まり、意匠BIMとの整合や施工側へのデータ引き渡しといった要請も高まっています。こうした状況に対し、構造設計の現場は何から着手すべきか。その答えを、ツール選定ではなく業務と組織の設計に求めるのが本連載の視点です。
本連載は全5回にわたり、意匠・構造・設備と分野ごとにBIM活用の実態と課題を掘り下げるシリーズです。2026年8月の第1回で意匠BIMの属性情報問題を扱ったのに続き、第2回では「構造設計」をテーマに、SS7や構造モデラー+NBUS7、SEIN La CREAといった一貫構造計算ソフトが業務の中心にある構造設計の実態と、応力解析用の「計算モデル」と施工用の「BIMモデル」を別々に作成・維持しなければならないという根本的な課題を解説しています。
記事では、連携ツールが出そろいながらも普及が進まない3つの理由(構造計算ソフトの完成度、計算上の便宜と実物のズレ、設計フィーの体系)と、それでも移行を迫る3つの圧力(BIM図面審査制度、意匠BIMとの整合確認、施工側へのデータ引き渡し)を整理。そのうえで、構造計算とBIMの主従関係、BIM作業の担い手、契約・フィーへの反映、他分野との情報連携という4つの業務上の論点を提示しています。
こうした論点を業務文脈で組み立てるには、構造計算とBIMの双方の言語を行き来できる人材が欠かせません。当社が第1回で示した「ビジネスエンジニア」の役割が、構造設計の領域でも問われていることを論じています。なお、次回第3回では、設計BIMと施工BIMの分断が最も深いとされる「設備BIM」を取り上げる予定です。
構造BIMへの移行や設計部門の業務改革に取り組まれている方に、ぜひご一読いただけますと幸いです。
建設データジャーナル
「【連載 第2回】構造設計はBIMで何ができ、何がまだできないのか――一貫構造計算ソフトとBIMの長い距離」
https://kensetsu-data.co.jp/journal/post-8214/
建設データジャーナル
「【連載 第1回】意匠BIMの属性情報問題――2026年4月のBIM図面審査で何が変わるのか」
https://kensetsu-data.co.jp/journal/post-7915/