強化学習を活用した自動運転AI開発人材の育成をアジアクエストがサポート
アジアクエスト株式会社(東京都文京区、以下 当社)は、西松建設株式会社(東京都港区、以下 西松建設)による、AIを活用した重機の自動運転の実現に向けた取り組みにおいて、AIモデル開発・強化学習に関する講習プログラムの実施を支援しました。本プログラムは、トンネル工事における建設重機の遠隔操作・自動化の内製化を目的としています。
建設業界では技能労働者の高齢化や人手不足が深刻化しており、危険を伴うトンネル工事現場における無人化技術への期待が高まっています。
こうした背景のもと、西松建設では、トンネル施工に使用される各機械・設備の遠隔操作を実現するため、「Tunnel RemOS(トンネル・リモス)」というプロジェクトを推進しています。
引用元:西松建設株式会社公式サイト 西松DX事例 トンネル・リモス 2026.3
https://www.nishimatsu.co.jp/dx/solutions/solutions-remos.html
その中で、西松建設は外部ベンダーへの依存ではなく、社内の人材がAIの強化学習の仕組みを深く理解したうえでプロジェクトを実施していくと判断しました。
そこで、当社のAI分野での豊富な実績、NTT西日本主催で行われたDeepRacer大会での優勝や強化学習に関する知見を評価いただき、AI開発人材育成プログラムの共創をご依頼いただきました。
2025年11月〜2026年1月実施
本プログラムは、当社と京都先端科学大学が共同で設立した産業AI研究室※により、西松建設技術研究所のメンバーを対象に実施しました。
<各講習のステップ>
1.強化学習についての基本的な理解
2.簡単な操作で強化学習に触れる
3.強化学習の流れの理解と実際のモデル開発
将来的な実機転用や研究継続を見据え、特定クラウドに依存しない持続可能な開発スキルの習得を重視しました。学習処理はローカル環境とクラウド環境の両方に対応した構成としました。各自の予算やマシン環境に応じて最適な手法を選択できる、柔軟な開発プロセスを実現しました。
報酬関数設計の試行錯誤や、実機特有のノイズ(照明・摩擦・バッテリー等)への対応を通じ、理論と現実の差異を体感。最終発表では「コース逸脱率」「衝突回避数」など安全性を重視した指標で評価を行いました。受講者は、今後のプロジェクト推進に必要な強化学習スキルの習得を目指しました。
当社は、本プログラムを通じて得られた知見や成果を活かし、西松建設における建設重機への技術応用や、より高度な自動運転モデルの内製開発に向けた検討を支援します。
今後も当社は、AI人材育成と技術検証の両面から、お客様の内製化に向けた取り組みを後押ししてまいります。
本プログラムで培った強化学習のノウハウと開発したコード資産は、実践的かつ有用であり、活用性の高いものと評価しています。今後はこれを活用し、実際の建設重機への技術転用を進めていけるものと考えます。将来的には、多視点カメラやLiDAR(ライダー)を搭載したより高度な自動運転モデルの内製開発へと繋げ、建設現場の生産性向上と安全性確保を加速させていきます。
西松建設株式会社は1874年創業の総合建設会社です。道路、ダム、トンネルなどの社会インフラ整備や都市再開発をはじめ、建設事業、開発事業、不動産事業を展開しています。長年培ってきた技術力と現場力を基盤に、DXやAIなどの先端技術も活用し、安全・安心な社会基盤整備と快適な環境づくりに取り組んでいます。
「産業AI研究室」は、アジアクエストと京都先端科学大学が包括連携協定のもとで運営するR&Dプラットフォームです。
AIやデジタル技術を活用して産業課題の解決を目指す企業と、実践的研究を進めたい学生・研究者が協働し、社会実装型の研究開発を推進しています。